宵星庵

房総の地より星の写真などを細々と。。。

NGC7000北アメリカ星雲

撮影地:双子公園(千葉県印西市
Askar FMA135(30mm F4.5)
Quad BPフィルター+UV/IRカットフィルター
Sky-Watcher AZ-GTi(QHY-5-IILによるオートガイド)
ZWO ASI294MC Pro Gain 300(-5℃)
露出時間120sec×20枚
2023/06/18

はくちょう座の方角、2,200光年先に広がる散光星雲です。
アメリカの形に似ているのでそのような名前がついています。
なおメキシコ湾のあたりにあるのはペリカン星雲です。

画面右側の明るい恒星がデネブなので探しやすい星雲ですが、
残念ながら可視光の範囲外なので肉眼では見ることができません。
一昔前のカメラでもとらえることは難しかったのですが、
最近のものは優秀ですね。

網状星雲と同じように大きな星雲であることから、
今回もFMA135にASI294MC Proを繋いで広範囲が写る構成にしてみました。

網状星雲

撮影地:双子公園(千葉県印西市
Askar FMA135(30mm F4.5)
Quad BPフィルター+UV/IRカットフィルター
Sky-Watcher AZ-GTi(QHY-5-IILによるオートガイド)
ZWO ASI294MC Pro Gain 300(-5℃)
露出時間180sec×10枚
2023/06/17

はくちょう座の方角、1,470~1,860光年先に広がる散光星雲です。
元々は数万年前に発生した超新星爆発の名残で、
今も猛スピードで広がり続けているとか。
 
かなり大きな散光星雲であることから、
今回はFMA135にASI294MC Proを繋いで広範囲が写る構成にしてみました。
実は前夜にM8干潟星雲に対して同じ構成で試してみたところ、
FMA135の要求フランジバックと合っておらずに周辺星像が流れてしまって、
昨晩は2inchの延長リングを組み合わせながら、
なんとか誤差+1.5mm程度まで追い込んで撮影したものです。
 
結果としては周辺星像まで真ん丸に写ってまして、
やっぱり要求フランジバックに合わせて組み合わせるのは重要だなと。
そういう結論に達することができたのが、今回の収穫です。

M16わし星雲

M16わし星雲
撮影地:自宅(千葉県船橋市
Askar FMA135(30mm F4.5)
Quad BPフィルター
Sky-Watcher AZ-GTi(QHY-5-IILによるオートガイド)
Player One Neptune-CII Gain 250
露出時間120sec×13枚
2023/04/29

へび座の方角、7,000光年先にある散光星雲です。
星雲自体よりも、ハッブル宇宙望遠鏡やジェイムス・ウェッブ宇宙望遠鏡で
「創造の柱」という恒星の生成領域が話題によくのぼる星雲です。
 
つまり、7,000光年先では頻繁に恒星が生まれているということですが、
その光も7,000年たって地球に、そしてこの写真を撮ったカメラに届いている
ということで、実際には既に惑星の1つでも出来上がって、
恒星の周りをまわっているかもしれません。
 
同じように、遠くの天体で「太陽」という生まれたばかりの恒星を
写真に撮っている宇宙人がいたら、地球はまだ影も形もなく、
モヤモヤっとしたガスが恒星の周りを漂っているだけに見えるかもしれません。
 
スケールの大きすぎる話です。
たかだか100年しか寿命を持たない人間が、
7,000光年先の疑問に答えを出せる日が来るんでしょうか。

M17オメガ星雲

M17オメガ星雲
撮影地:自宅(千葉県船橋市
Askar FMA135(30mm F4.5)
Quad BPフィルター
Sky-Watcher AZ-GTi(QHY-5-IILによるオートガイド)
Player One Neptune-CII Gain 250
露出時間90sec×20枚
2023/04/29

いて座の方角、5,000光年先にある散光星雲です。
M8干潟星雲を撮った際、途中から電線に邪魔されたので、
次に電線がかからないM17を撮ってみました。
 
ベランダ撮影は自室でくつろぎながら撮影できるので、
とっても楽&長時間撮影も苦にならないのですが、
どうしても障害物が多いのが悩みです。
 
光害地での撮影なのでハッとするほどきキレイには写りませんが、
夜空を見上げて晴れていたら、すぐに撮影体制に入れるのは利点ですね。

M3球状星団

M3球状星団
撮影地:自宅(千葉県船橋市
Askar FMA135(30mm F4.5)
LPR-Nフィルター
Sky-Watcher AZ-GTi(QHY-5-IILによるオートガイド)
Player One Neptune-CII Gain 200
露出時間60sec×20枚
2023/04/28

りょうけん座の方角、33,900光年先にある球状星団です。
M8と同じくFMA135に1/1.8インチの非冷却CMOSカメラを組み合わせて、
フルサイズ換算約600mmでのベランダ撮影になります。
 
この時間帯はまだ月が出ていたので背景が明るすぎ、
StellaImage9でなんとかうまく炙り出せないか試行錯誤していたら、
ちょっと画像処理が過剰気味になってしまったのは否めません。
 
それでもまぁ、たった口径30mmの望遠鏡(?)で、
よくここまで球状星団が分解できますね。

分解能は口径がすべてだと思っていたけれど、
大きな望遠鏡はそれなりにガイドも難しいし、
F値が暗く露出が長くなればシーイングの影響も受けるわけで。。。
 
ラッキーイメージングまでとはいきませんが、
軽いくてF値の明るい鏡筒+短めの露出時間の方が、
球状星団を分解するのには向いているのかもしれません。

M8干潟星雲

M8干潟星雲
撮影地:自宅(千葉県船橋市
Askar FMA135(30mm F4.5)
Quad BPフィルター
Sky-Watcher AZ-GTi(QHY-5-IILによるオートガイド)
Player One Neptune-CII Gain 250
露出時間60sec×14枚
2023/04/29

いて座の方角、5,200光年先にある散光星雲です。
新機材FMA135に1/1.8インチの非冷却CMOSカメラを組み合わせて、
フルサイズ換算約600mmでのベランダ撮影になります。
 
非冷却CMOSだとノイズ面で不利なので、
なるべくコンポジット枚数を稼ぎたかったのですが、
15枚目あたりから電線にかかってしまい泣く泣くボツにしました。
 
冷却CMOSのASI294MC Proを使えばよかったのかもしれませんが、
それではフルサイズ換算で270mm・・・且つ、ピクセルサイズが、
Neptune-CII:2.9μmに対して。ASI294MC Proは4.63μmと大きいので、
この短い焦点距離で細部まで描き出すのは難しいような気がします。
 
それにしてもFMA135はAPS-C対応をうたっているだけあって、
1/1.8インチのセンサーでは周辺まで高画質を保っていますね。
これは手に入れて正解だったと思います。

M97ふくろう星雲

M97ふくろう星雲
撮影地:花立山自然公園(茨城県常陸大宮市
MicroTech RC6(153mm F9)
GSO X0.75レデューサー(F9->F6.75)
SVBONY UV/IRカットフィルター
Sky-Watcher EQ6R(QHY-5-IILによるオートガイド)
ZWO ASI294MC Pro Gain 400(-15℃)
露出時間180sec×9枚
2023/04/23

おおぐま座の方角、1,800光年先にある惑星状星雲です。
同じ惑星状星雲でも、こと座のM51環状星雲よりは大きく、
子ぎつね座の亜鈴状星雲よりは小ぶりといったところでしょうか。
星雲内にある黒い部分がフクロウの目に似ているから、
このような愛称がついていますが、ちょっとノイジーなので見えますかね?
撮影中に雲が来てしまって9枚しかコンポジットしていないので
画質が荒いのが残念です